コーチ運に恵まれて

 

昨日の夜中あたりから、ふくらはぎに違和感を覚える。
その理由は既に知っていて、悲しくなる。そう、月曜日に久しぶりにテニスで必死になったら、翌々日に来てしまう、というおじんパターンなのだ。ああ、悲しい。

月曜日の夜は、教員有志でテニスをしている。だが、ヘビー花粉症キャリアのタケバタは、2月末からしばらくおいとましていたのだ。しかしようやくピークも過ぎて、前回から再会。とはいえ前回は途中で雨が降り出したので、実質的に打ち込んだのは3ヶ月ぶりくらい。激しく隙をついてくるH先生に翻弄されながら最初から走り回っているうちに、やっぱり足に来てしまいました。

で、昨日は仕事を早めに切り上げ、某所へ打ち合わせ。前々回に地域自立支援協議会のことを書いたが、新しい仕事をするときには、あれこれ情報収集をするだけでなく、肝心なお仕事のパートナーと何度もあって、話し込んでおく必要がある。今回は、一番大切なお仕事をしてくださるIさんと、方向性やどういう展開にしていくのか、をざっくばらんに話し合う。メールや電話ではなく、こういうお顔の見える関係から、方向性の微妙なズレなどが、少しずつ軌道修正されていく。海外ではテレビ電話会議も主流で、カリフォルニアでは一番会いたかった人が、現地に行ってみると、「今日は子育てでお休みだけど、電話会議」なんて言われてしまった。相手の呼吸はつかめないし、何しろ母国語ではないし、お顔の見えない話し合いは、とくに外国語では相当不利。なんせ会っていたら、わかんなそうな顔、とか、理解されてなさそうな顔、という非言語的ニュアンスが多くを物語り、ちゃんと補足をしてもらえる。でも、電話ではそのニュアンスは伝わらないので、高速で議論が進んでいく。それはそれは恐ろしい会議だった。そんなわけで、非言語的ニュアンスを確認する為にも、大切な人とは「お会いする」というのが肝要なのだ。

で、その帰り道、7時過ぎに、ジムに寄っていく。一応僕はそのジムチェーンの全店で利用可能なコースだそうで、昨日はいつも行く石和とは違って昭和インター近所の店舗に寄ってみた。プールで泳ぎたかったので、「今空いていますか?」と尋ねると、7時半からレッスンしているけど、空いてるコースはあるよ、とのこと。何のレッスンか、と尋ねてみると、ウォーキングのレッスンと、クロール・背泳のレッスン、とのこと。実はクロールだけがどうも苦手だったので、場合によっては教えてもらってもよいかも、と思いながら、プールへ。ちょうど時間になって眺めていると、どうもクロール・背泳レッスンには、一人しか参加されてない模様。それなら、と意を決して(結構言い出すのが恥ずかしくて緊張していたり)、「クロールの泳ぎ方を見てもらえますか?」と尋ねてみると、どうぞ、と言われてコースをうつる。水泳のコーチに教えてもらうのは、小学生のスイミングスクールに通って以来だが、実に分かりやすく教えてもらった。そのクロールのコツとは・・・。

とにかくストレッチのつもりで、身体を出来る限り伸ばす。手はなるべく前にだすように。水をかいた手を真ん中にもってこようとせず、肩の位置くらいでいい。肩を回すことを心がけて。バタ足は使わず、肩を使って、全身で泳ぐ。鼻から息を出しておいて、口で吸う。すると、息が出ているので、息継ぎの際、短時間で空気を吸える。息継ぎに慣れないなら、水面で声を出しながら鼻からも息を出せばいい。とにかくしゃべっているときに鼻から出すのと同じような、普通の息継ぎを心がける。まずはこれが出来るようになると、ずいぶん楽に泳げる。

呼吸が整ってきたら、ストレッチを意識すると、もっと楽に泳げる。お腹のあたりを手でかいて、手が出たら、顔を出す右側などは、顔が出ている視線を塞がないように、肘を曲げ、手を大きく回して、水面に入れる。入れるときは親指と人差し指から入れることを意識する。水面から出た手を大きく回そうと肘を意識し、肩を回すと、肩に押し出される形で逆の方の(水中にある方の)手が自然に伸びて、ぐっと前に出て行くし、ストレッチがかなり効いてくる。また肩が上がるので、自然に顔が浮く。呼吸もしやすくなる。さらに、全身が伸びきっていると、推進力が増す。その際、足もバタバタさせずに、内股気味に、足が触れあうくらいにしておくと、足がつることもなく、また足が開いていると沈みそうになるが、両足をそろえておくと自然に浮力で沈まない。沈まないと、無理して顔を上げることもない。

これが出来てきたら、今度は泳ぐ際、まずキックで5mくらい、その後速度が弱まったら、バタ足で2,3m、そこから泳ぎ出す。それだけで、ストロークの数が減る。もっと、楽に泳げる。

前回のスキーのレッスン同様、少人数でみっちり1時間教えてもらうと、実にコツがわかってくる。しかも、今回のコーチもわかりやすく(理屈で)、らくーに泳ぐためのメソッドをきっちり伝えてくださる。競泳するわけではないので、長続きするための泳ぎ方が一番知りたかった。何でも平泳ぎよりぜったいクロールの方が楽、と言われたのだが、今まで正しいクロールをすっかり忘れていたので、25mが苦しくて、ついつい平泳ぎや背泳に逃げていた。でも、と一念発起してちゃんと教わると、あら不思議。1時間の間に、だいぶ感覚がつかめ、何より楽に泳げるようになった。腕をきちんと回し、鼻から出して口から吸う、と意識するだけで、ずいぶん泳げるのだ。これを続けたら、どうやらスキー同様クロールも克服出来そう。

スキーといい、水泳といい、どうもここ最近、コーチ運がよいようだ。そういえば、泳ぐ前に出かけたIさんも、僕にとっては大切なコーチのお一人。そのコーチに教わったことを、きちんと現場で実践して、うまく課題を克服していかなければならない。忘れないうちにコーチから教わった事を書いておいて、後はPractice makes Perfect! 習うより慣れろ、だよね。次は金曜あたりにみっちり泳いで来ようかしらん。

投稿者: 竹端 寛

竹端寛(たけばたひろし) 兵庫県立大学環境人間学部准教授。現場(福祉、地域、学生)とのダイアローグの中からオモロイ何かを模索しようとする、産婆術的触媒と社会学者の兼業。 大阪大学人間科学部、同大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。山梨学院大学法学部政治行政学科教授を経て、2018年4月から現職。専門は福祉社会学、社会福祉学。日々のつぶやきは、ツイッターtakebataにて。 コメントもリプライもありませんので、何かあればbataあっとまーくshse.u-hyogo.ac.jpへ。