月またぎの旅行

 

昨日今日と、久しぶりに遊んできた。

ところは車山高原。そう、今季初滑りに出かけたのだ。一昨日は東京で一日会議があったのだが、夕方には「風邪気味ですので先に帰らせてください」と早々に切り上げ、明日の神戸での会議は「前から約束していましたので」と断ってまで、何とか空けた丸二日。事実、沖縄出張から帰ってきて、本当に風邪を引いてしまい、半分仕事を休んでダウンしていたのだが、何とか葛根湯のおかげで「病み上がり」。年に1度、東京からやってくる大学時代の友人Nとそのパートナーを甲府駅で拾って、4人で今年も白樺湖方面へとアクセラ号を疾走させていく。

大門峠で徐々に雪景色が深まり、白樺湖は結氷していうる上に、昨年より少し雪深い模様。更に車を進めて辿り着いたスキー場は快晴で風があるのでサラサラな雪質。しかも金曜なので人も少ない。3拍子そろったコンディション。だが、今回は病み上がりで、仕事も忙しく、前回教えてもらったTコーチの教えを復習する間もなかった。しまった、と思いながら、スキージャンパーのポケットをまさぐっていると、まさにその教えをメモしたこのスルメの過去ログのプリントアウトしたものが出てきた。このときほど、ポケットに何でも詰めておく自分の癖に感謝したことはない。駐車場からスキー場に出かける坂道で、ありがたく拝読する。そう、足の裏で滑るんでしたよね・・・。

なのに、最初の滑りでは、無意識のうちに怖くて足をグーにして、無理矢理肩や腰で曲がろうとしていた。下まで滑ってみて、なんでエッジが効かないのだろう、と意識して、はっと気づく。しまった、一番してはいけないことをしていた。しかも、変に力を入れたもんだから、足の裏が緊張して痛くって仕方ない。以後、足の裏を意識しながら滑っていくのだが、なかなかその痛みは取れにくかった。よって、1時間滑ってお昼ご飯、その後1時間あまり滑って今度はお茶、と大変「文化会系」(=非体育会系)スキーである。

とはいえ、Tコーチに受けた実質的プライベートレッスン!は一年後もしっかり身に付いていた。一旦感覚を取り戻すと、何とか足をそろえて滑り始める。中級コースの、角度が急な斜面も、Tコーチに教えてもらった通りに、怖ければボーゲンで、少し慣れたら右に左に多少エッジをかけながら降りていくと、見た目はどうであれ、難なく降りていける。そうすると、俄然面白くなっていき、結局リフトが止まる直前の4時半くらいまで滑り続ける。

で、泊まったペンションでは、温泉にもつかり、超美味しいビールに心を躍らせ、最初のアペリティフがすごく美味しくてというあたりまでは、よかった。だが、そう、病み上がりなのである。そこの食事がヨーロッパテイストの、ハーブをバリバリに効かせ、濃厚なテイストで、脂っこい食べ物だったせいもあるのだろう。急に途中から脂汗が出てきて、みんなが美味しいと喜ぶデザートもパス。食いしん坊のタケバタにしては、相当の緊急事態である。部屋に戻って胃薬を飲もうとしたら、我慢できずにトイレに直行。そういえば、本来のタケバタは胃弱である事を忘れていた。久しぶりに風邪菌と共に外にはき出してしまい、ベッドに横たわって2時間程、コンコンと寝る。その後、すっきりして別室での宴会会場に合流したのだが、おつまみもお酒にも全く手が出ず、ひたすらお茶ばかり。改めて、最近の無茶な日々を反省していた。

という悔恨の念が天に届いたのか!?、翌朝は多少調子を盛り返す。翌朝、雪がちらつく露天風呂で汗をたっぷりかき、またもヘビーな朝食は少し学習したので量を減らして、ゲレンデへ。9時半には着いたのに、車、車、車。しまった、今日は土曜日だった。そう、めちゃくちゃ多い人、人、人である。ただ、幸か不幸か多少吹雪いていたので、人は多くても雪質は悪くない。リフトもそんなに並ばずとも乗れた。滑っているうちに多少日差しも出てきて、午前中何本か滑っていく。だが、今度は、ウェアーに問題が! 4年前にスウェーデンに住んでいた折、北極圏のイエリバーレに遊びに出かけたのだが、その際に買ったモコモコのダウンジャンパー。零下10度以下の散策には良いかもしれないが、スキーをするには分厚すぎるし、超汗っかきのタケバタにはジッパーを閉めると、あまりに暑い。で、滑りながら少しジッパーを下げると、とたんに冷風が吹き込んで来て、その後リフトに乗ってる間、その冷気が全身を冷やしていく。一難去ってまた一難。また風邪を呼び込んでは仕方ないので、足もガクガクだし、お昼前には早くも終了。
早速着替えて、帰宅の途に着く。

まあ、その甲斐あって、何とか風邪も引かず、帰りに美味しいそばも食べ、諏訪の魚屋にも寄り、3時過ぎには友人夫婦を甲府駅でお見送り。久しぶりに仕事を一切忘れて楽しんでいたので、ちょっと喉はイガイガ気味だが、大変リフレッシュできた。さて、来週もまたまた山ほど課題があるが、頑張れそう。2月最後の夜はとんでもない終わり方だったが、3月のはじめは良いスタートを切れた、ことにしておこう!

投稿者: 竹端 寛

竹端寛(たけばたひろし) 兵庫県立大学環境人間学部准教授。現場(福祉、地域、学生)とのダイアローグの中からオモロイ何かを模索しようとする、産婆術的触媒と社会学者の兼業。 大阪大学人間科学部、同大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。山梨学院大学法学部政治行政学科教授を経て、2018年4月から現職。専門は福祉社会学、社会福祉学。日々のつぶやきは、ツイッターtakebataにて。 コメントもリプライもありませんので、何かあればbataあっとまーくshse.u-hyogo.ac.jpへ。