山梨に来て、生まれて初めて、の経験が多い。
大学の専任になった、法学部で教えている、僕の方がパートナーより収入が多い(←今まで“ヒモ“状態でした、パートナーに深謝!!)・・・そんな「初めての○○」に、もう一つ嬉しい○○が、この七月から加わっている。それが、生まれて初めての新車!である。
どう、いいでしょ? マツダからやってきたアクセラ号です。(ちなみに奥様もどこかにちんまく写っておられます)
これまで十年以上車に乗ってきたけれど、最初に買ったスプリンタートレノ(85トレノというレアもの、でもマニュアルでなくオートマ)は親父がいつも使うガソリンスタンドの下取りモノで、とにかく20万円前後で!という希望を伝えるとやってきた。トレノ君には大学時代ずっとお世話になってぶんぶん走り回ったのだけれど、大学院に入るとき「これからは貧乏になるだろうから、その前に買い換えよう」と思って、友達にトレノ君を託した。
そのとき、ほんとは経済性と安定性を考えて中古のカローラを買うつもりだった。というのも、NGOの関係でよく出かけるタイでは、タクシーのほとんどはカローラなんだけれど、バンコクの運ちゃんの手荒な運転でも、カローラは本当に元気。で知り合いに紹介してもらった自動車に出かけると、出てきたのはサニー。確かにこれも経済的だけれど、内装もちゃっちいしなぁ、と二の足を踏んでいたら、「見ていくだけ見ていったら」と横に止まっていたビスタ君も紹介される。内装の良さや乗り心地の良さで、ビスタ君に即決め。5年半乗っている間に塗装ははげるし、パワーウインドウはは2,3枚落ちるし、大変だったけれど、仲良く乗っていました。
で、スウェーデンに引っ越す際に知り合いに譲り、帰国後、「金はないし、妻も乗るので、小回りの効く車がほしい」と、修理工場をやっている元教え子のお父さんに相談すると、ひっぱて来てくれたのがスターレットさん。この車にも1年数ヶ月、よくお世話になりました。夜中に奥様を仕事場まで迎えに行ったり、都会に住みながら1年数ヶ月で2万キロ弱、乗りました。
つまりまとめると、これまでの僕の人生の中で、車選びの際、「選択肢が非常に限られていて」「格安の予算の範囲内で」決めた車は全て「中古のトヨタ車」だのだ。それが、「いろんな選択肢の中から」「以前より格段に高い値段(をローンで組ん)で」「新車のマツダ車」に乗った!のだから、そりゃあ、わくわくも広がります。一応、他の候補でキムタクの宣伝しているカローラフィールダーにも乗ったのだけれど、このクラスのトヨタ車にない「わくわく」「ドキドキ」感がアクセラ号に合って、何度か乗り比べて、アクセラ号に決定!なのでした。
20代は車は本当に足以外の何者でもなかった。スポーツカーやジープなどで楽しんでいる人もいたけれど、僕は本業の足下を固めるのに精一杯で、車はあくまでも実質的手段。おそらくアクセラなら2,3台買えるカネを、調査と本と現場を動き回る交通費につぎ込んで来た。未来への投資に精一杯で、今を楽しむ余裕はあまりなかった。確かにあちこち出かけたけれど、ドライブを楽しむ、というより、車で誰を乗せて楽しむ、という事がメインで、運転はあくまでも目的遂行のための手段だった。常に走り回るけれど、セカセカした走り回り、だったような気がする。車に乗ることも、それに合わせてセカセカと乗っていた。
それが30になって、ようやく仕事の拠点も定まり、腰を落ち着けて仕事をし始めた今、余暇もすごく楽しみたい、と思い始めている。「真面目も休み休みに」じゃないけれど、仕事にグッと集中して、いいアイデアを出して形にしていくためには、お休みに楽しむことも大事なファクターだと思っている。家と大学の往復が主流をしめる日々だから、お休みの日は色んな新しい発見をするためにどんどん出かけて、「わくわく」「どきどき」体験をしたい、と思っている。そんな気分だったから、どっしり落ち着いて乗れて、しかも運転がワクワク出来るアクセラ号がぴったり自分に来た。
昨日は、霧ヶ峰に美ヶ原までドライブ。高校時代に写真部の仲間と夜行列車で訪れた懐かしの地だ。あのときは8時間以上かけて美ヶ原までやってきたのに、甲府からは渋滞とお昼ご飯を挟んでも2時間半で到着。しかも、途中の白樺湖近くにあったイタリア料理店はめっちゃうまかった。食事も、風景も、そしてアクセラ号でのドライブも、どれも大満足な一日。しかも帰ってきて、お風呂につかっていたら、新しいアイデアまで浮かんでしまった。何と「ありがたや」。こりゃ、これから何かに詰まるたびに(そう言い訳して!?)「ドライブ三昧」だねぇ。