ノートパソコンが急に吹っ飛んでしまった。
ところは関西ツアーからの帰りの「しなの」の中。木曽路をずんずん突き進む振り子式電車に揺られながら、少しだけ仮眠をとって、さあて火曜の準備でもしようとダイナブック君を開け、起動時についでにワードを立ち上げようとした、ら、そのまま固まってしまった。あれま、と思い、強制的に電源を消して再起動させると、どうもいつもと様子が違う。立ち上げた後、真っ暗なままで全然先に進んでくれない。こりゃあふてくされたのかな、と思い、しばらく様子見よう、と電源を落とし、車内では田中康夫と浅田彰の対談集をボンヤリ読む。康夫ちゃんが相変わらずぶっ飛ばしているのを、ふふんと思いながら読んでいるうちに、塩尻に到着し今度は「あずさ」号に乗り換え、甲府にようやく到着。我が家にたどり着いてもいちどダイナブック君に電源を入れると、恐ろしい表示が。「起動システムが壊れたので、リカバリーCDを入れてやり直してください」 おお、本気で壊れてしまった。
思えばこの間、そうとうダイナブック君をぞんざいに扱ってきた、と改めて反省。スウェーデンに行く直前に購入したのだが、滞在中も帰国後も相当乱雑に扱う。鞄に入れて鞄ごと放り投げることがあったり、どすんと落とすことがあったり。そう思うと、よくぞ今まで何もいわんと持ちこたえてくれた、と感謝したくなるほどだ。で、リカバリーCDを入れたら直るのねん、と思いながら、それが入っている「はず」の所を探してみて、汗が噴き出る。ないのだ!!!! なんでよ。ここにダイナブック君関連のCDは全部まとめて入れておいたはずなのに・・・。ない、ない、ない!! 何度もその箱を調べなおしたが、出てこないものは出てこない。暗澹たる気持ちで東芝のHPを見てみると、「リカバリーCDは再発行出来ません」だって。どうする、タケバタ。このままリカバリーCDがなければ、あのパソコンはおだぶつなのか・・・。とほほ。でも、今のところ、研究室に置いているプリンタの箱に入っているかも、と最後の望みを託している。おだぶつにしたくないので、あとは文字通り「一縷の望みにかける」心境だ。
「一縷の望み」と言えば、ここ3日間、自立支援法関連での講演が続いた。一昨日は神戸、昨日は大阪、今日は韮崎、だ。どの現場でも、地域でどれだけ実体的に自立生活支援の受け皿を作り出せるかが鍵だ、と延々としゃべり続けていた。自立支援法案は今週中にも国会を通過する勢いだが、これからは「法案の使えるところは使い倒し、使えない部分はどう地域で実体化していくか」という是々非々の論戦が始まると思う。そのとき、障害者内で「パイの奪い合い」をするような醜い泥仕合をするのではなく、3障害の障害者が連帯を組み、その輪を家族、支援者、そして地域の一般住民へと拡げ、どう実体的に地域自立生活支援体制を構築していくか、ここにかかっていると思うのだ。そういう意味で、一縷の望み、といえば、地域をより豊かにすること。なので、今日の韮崎でも、圏域ネットワークがどれほど大切か、に力点を置いてお話させて頂いた。ここ3日間、会場はどこも7,80人のお客様で一杯だ。改めて、この法案への関心の高さがよくわかる。なので、少しでも皆さんに「がんばらなくっちゃ」というポジティブなおみやげを持って帰って頂きたいから、地域での連携の大切さを説いてまわる。地域自立支援協議会含め、地域のしかけが実態を変える最大の契機になる、という「一縷の望み」を抱いて。
韮崎からの帰り、いつもの農産物直売所で、ルッコラを発見!! 日本ではロケット草とも言われているが、アクが強く、かおりも強いイタリア発の美味しい青菜。しかもしっかりつまって100円とは何ともお得。早速今宵の夕食にサラダで頂いたが、香草独特の香りの強さがアロマとして全身に広がり、なんともここちよい。あとはいつものコスパ!で買ったワインが昨日届き、チリ産の白ワインと合わせるが、なんとも相性の良いこと。ワインもルッコラもすっかり平らげてしまいました。
最後に報告すべしは雄大な富士山。今日は朝も夕方も、くっきり晴れて、初雪のかぶる富士山が実に雄大にかつ素晴らしく映っておりました。特に夕方の韮崎から帰りの富士山の風景は、ほんとに心から見とれてしまった。引き込まれるようなすっきりとした富士山の形よ。確かに太宰が照れくさくなるのがわかるくらい、「ペンキ絵」的なハッキリとした主張で詰まっている。しかし、こういった形容詞がいらないくらい、ほんまに心から美しく、心奪われる姿だった。
そんな富士山に心奪われた今宵、東芝に電話をかけたらなんと「もともとリカバリーCD」などなくても再起動できる、と教えて貰った。あら、ラッキー。早速動かしてみると、問題点が氷結。だがそれと当時に、新たな問題点も・・・。まあ無事に直っただけでも、よしとしようか。