年末進行モード

ようやく昨日あたりから、やっと年末休暇らしくなってきた。

月曜火曜と二日連続東京出張&忘年会というハードなスケジュールも終わった昨日、遠方より友来る。昨年同様、年末に山梨まで遊びに来てくれた友人を、「ほうとう+鳥もつ煮+馬刺し」という山梨3点セットでもてなした後、甲府盆地を望む温泉でじっくり昼風呂を浴び、その後我が家で午後3時頃から昼酒のスタート。途中で奥様も参戦し、アペリティフの果実酒からビール、ワイン3本と飲みまくりながら、しゃべり倒す。彼とは9ヶ月ぶりの出会いなのだが、昨日の話の続きのように話し続けていたら、もう最終のあずさの時間。また来年!と送り出した。
そして今日は文字通り年末モード。昨日の宴の大食器洗い大会をした後、チゲ鍋の残りを朝からつついて、近所のスーパーに。ここのスーパーはお総菜も美味しいのだが、おせち料理の具材もバラバラに小売りしてくれるのが嬉しい。この冬はちょっと働きすぎたので実家に帰る事を諦め、休養モードのわが夫婦は、どちらもおせち料理を作った経験はない。しかも奥様はあまり煮染めは好みではない。個人的には京都出身の人間なので、棒鱈が食べたいなぁ、とも思うが、わざわざ取り寄せて作るほどでもないな、と思い、そのスーパーでとりあえず、数の子や黒豆などの定番品をいくつか買い込む。その後、別の大型店舗のスーパーで刺身やカニ、すき焼き用の肉など、これもまた正月的なラインナップの買い物をし、その後、本屋と酒屋でそれぞれ買い込んで、ついでに蕎麦屋で年越し蕎麦も食べて帰宅。もう明日から三が日まで、外に出ないぞ!と決意。年末年始はノンビリ過ごすのです。
今、年賀状を印刷しながら今年を振り返っていたのだが、僕自身、ものすごく動きが多い一年だったなぁ、と思う。あずさ回数券、って、そう言えば昔は3ヶ月以内に使い切れなくて文字通りの「持ち腐れ」をしたこともあったのに、昨年あたりからは2ヶ月に一度程度になり、今年は一月に一度では済まなくなる。6枚綴りの回数券なので3往復。一月で東京に三往復以上していると、流石にくたびれる。今月は7往復・・・。二回も買っていたのですね。そりゃあ、くたびれる訳だ。それ以外にも、12月には三重に二回、大阪に一回出かけているし、文字通りの「流浪する民」。
このように、動きが多いのは、単なる物理的移動だけではない。ようやく今頃になって、様々な物事への興味関心のレインジが爆発的に拡がっているので、それに応じて爆発的に本を買いまくっている自分がいる。読み切れていないのではあるが、多分去年よりそれでもどん欲に吸収しようとしている。見えている範囲の狭さに気づき、もっと広い世界の中へと漕ぎ出したい自分がいて、こわごわとではあるが、リミッターをかけずに、飛びだそうとしている。そういえば職場の同僚の先生が仰られた事が忘れられない。「私たち大学教員は、大学での研究と学務のお勤めさえ果たせば、それ以外に研究する自由を与えられているのだから、どん欲にやりたい事をやらないと」。本当にその通り。その自由を、「○○すべき」という外的規範で縛っていたのが、今までの自分だった。そして、その外的規範を内面化して、出来ない事の言い訳にしていた。でも、今気づいてみると、その言い訳に基づいて、自分が出来ない事を正当化しているのだから、マッチポンプ的言説。その呪縛から自由になれば、今からでも新たな地平へと漕ぎ出せるのだ。
どこに行くのかは、わからない。でも、何らかの自分なりの作品をそろそろ産み出したい、と願う自分を最近ジワジワ感じている。それが論文なのか、エッセーなのか、単著なのか、未だよくわからない。だが、一皮むけつつある今だからこそ、書けそうな事、書いておきたい事。そのデッサンを、年明けから出来ないか、と夢想している。そのためにも、この正月はたっぷり寝正月で英気を養わねば。
最近のブログは引用とそこから触発されたリプライ、という、学術的形式にゴリゴリと傾いていたきらいがあった。少し来年は、もう少しタケバタ的な論を、引用に引っ張られずに出してみようかな、と思っていたりする。読んで下さっている皆さんからも、「小難しい」というおしかりを受けた。今まで、このブログは自分の閃きと備忘録、考えの整理の場だったが、少し読者をイメージした文章も書けるように、来年はちょびっと方向転換してみたいと思います。
というわけで、明日ブログを書くかわからないので、皆さんよいお年を!

投稿者: 竹端 寛

竹端寛(たけばたひろし) 兵庫県立大学環境人間学部准教授。現場(福祉、地域、学生)とのダイアローグの中からオモロイ何かを模索しようとする、産婆術的触媒と社会学者の兼業。 大阪大学人間科学部、同大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。山梨学院大学法学部政治行政学科教授を経て、2018年4月から現職。専門は福祉社会学、社会福祉学。日々のつぶやきは、ツイッターtakebataにて。 コメントもリプライもありませんので、何かあればbataあっとまーくshse.u-hyogo.ac.jpへ。