試験漬けとクワズイモ君

100本目のブログを書いた後、1週間近く更新が滞っていた。
この間チェックしてくださった方、すんません。

木曜金曜とまだ少し風邪を引きずりながら大学でとやかく雑用をこなしている内に、土日はセンター。入試担当のタケバタは連日13時間コース。朝から晩まで対策本部にいて、身も心もぐったり。なんせ、初めてのセンター業務なのに、いきなりリスニングの監督も引き受ける。新聞報道で機械の故障が報じられていたが、実際にはイヤホンの故障が多いように現場では感じられた。ICレコーダー自体は一台一台動作チェックが出荷時に行われているそうだが、イヤホンはたぶんしていないのだろう。だからといってイヤホンまで全て動作確認する訳にもいかず、40万人も受ける試験とは本当に大変である。

監督の何が大変って、あの試験監督の文言は、一言一句、読み間違っても、勝手にアドリブを効かせてもいけないのである。受験生は全国で統一された、同じ試験を受ける。なので、その指示・監督者がバラバラでは、統一性に欠け、不公平だ、と場合によっては苦情が出かねない。そこで、僕も会場でマニュアル通り「棒読み」しようとするのだが、一部の方はご存じの通り、大の「棒読み嫌い」なタケバタ。脱線したくなる衝動を抑えながら読むのだが、関西弁のイントネーションだけは消えない。こういう棒読みの関東言葉(=標準語)を関西弁で読むと、そうとう滑稽で自分自身でも気持ち悪かった。聞いている受験生はもっと気持ち悪かったかも知れない。ごめん。(とはいえ、試験前で必死で、そんなイントネーションの差異に気を取られる受験生など少なかっただろうが・・・) なんせ勝手の全く分からない、しかもミスも許されない試験の監督は、本当に疲労困憊であった。

で、月曜日は午前中しんどいので二度寝して、午後は布団乾燥機を買いに出かける。夜が寒くて乾燥するので、どうも咳が止まらないのだ。奥さまはそれでだいぶ迷惑なご様子。でも、当の僕はそれでも寝ているのだけれど・・・。大学で一仕事して、家に帰って早速試してみると、これは抜群に良い。布団がふかふか、である。我が家は外に洗濯物を干してはいけない決まりになっているので、布団が干せず、不便していたので、すごく重宝しそうだ。そして夜は、この前から書いている、二年生ゼミの「甲府のバリアフリーチェック」のデータを印刷会社に転送する作業。先週の金曜日に学生のデータが集まって、一部データはスキャナで取り込み、僕の原稿(あとがき)は、土日の空き時間にぼんやり頭で書いていた。でも、せっかくの集大成なので、何とか4000字程度の文章を書き上げる。もちろん、月末に向けた他の仕事はそっちのけ、状態。先が思いやられる。

今日は朝から定期試験監督のおつとめ3連発。その後、何とかいましがた、月末締め切りの原稿一本が何とか形になる。これは、週末の研究会の「言い訳」材料にもなる予定だ。というのも、実はもう一本の報告書がずいぶん苦戦している。12月の研究会で、「どっちの方向にむかって書いているの?」という厳しい指摘を受け、その後、ある方に「えらい学者さんが上から見下ろしているような」と直言を受けたものである。決して僕はそんなつもりではないのだが、言葉も足りなければ、説明や関連づけも足りない。ようは全てが中途半端な状態だったのだ。で、全くゼロから何かを構築するより、こういう中途半端に6割程度、変な形でできあがり途中にあるものを、ほどよく解体し、新たに一本の筋を通す、ということの方がはるかに難しい。それで、年末から年始、この1月、ずっとこの報告書で悩み続けてきた。何とか木曜日までに落とし前をつけたい、と思っている。

というわけで、今日は業務報告のような一人つぶやきでした。そうそう、楽しい報告もしておくと、我が研究室にベゴニアさんとクワズイモ君も仲間入りしました。南からの直射日光をもろに受ける窓辺に、緑と赤のコントラストのまばゆいベゴニアさんがよく栄える。ちなみに外から見ても我が研究室は結構見えるので、いいランドマークにもなりそうだ。で、クワズイモ君は、パソコンのモニターと本体の間に鎮座ましましている。パソコン関連の出す電磁波を植物が吸収してくれる、という風水の記事を読んで、ミーハーなタケバタは早速花屋に走ったのだ。でも、このクワズイモ君、一本だけヒョロリと伸びていて、モニターの上に雨傘をさすかのような葉っぱを拡げてくれていて、癒し効果も抜群である。心なしか、ここ数日気分もいいし、仕事もはかどる。はやくも植物効果か!・・・などと試験漬け(といってもするのではなく、監督漬けなのだけれど)で忙しくても実に調子のよいタケバタであった。

投稿者: 竹端 寛

竹端寛(たけばたひろし) 兵庫県立大学環境人間学部准教授。現場(福祉、地域、学生)とのダイアローグの中からオモロイ何かを模索しようとする、産婆術的触媒と社会学者の兼業。 大阪大学人間科学部、同大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。山梨学院大学法学部政治行政学科教授を経て、2018年4月から現職。専門は福祉社会学、社会福祉学。日々のつぶやきは、ツイッターtakebataにて。 コメントもリプライもありませんので、何かあればbataあっとまーくshse.u-hyogo.ac.jpへ。