【FAQ】家族は他人、じゃあどうする?

7月19日に新刊で初のエッセイ、『家族は他人、じゃあどうする? 子育ては親の育ち直し』を現代書館から刊行した。この本の前書きは、現代書館のnoteに掲載頂いている。

おかげさまで、読んでくださった方からは、面白かった、という感想を頂き始めている。今回はエッセイで、かなり書き直しながら「読みやすさ重視」を徹底したので、うちの親などは「他の本と違ってちゃんと読めた」とフィードバックをくれた。(他の本もそれなりに面白いと僕は自負しているのだけれど・・・)

その一方、「父親の子育て本」というカテゴリーに見えるので、人文書好きの方の中には、購入すること、手に取ることを躊躇しておられる方もおられる、と聞く。こないだ、ツイッターのスペースで刊行記念のおしゃべりをしたのだが、その後、「子どもがいないし関係がないか、と思っていたけど、意外と面白そう」というツイートも頂いた。

なので、本を買おうかどうしようか迷っておられる方向けに、よくある質問と答え(Frequently Asked Questions:FAQ)的なモノを作ってみました。ご参考にして頂ければ嬉しいです。

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Q:この本は子育てしていないと、読んでも面白くないのでしょうか?

A:そんなことはありません。というか、「子ども時代の経験のある人」は、御自身の子育て経験の有無にかかわらず、面白く読んで頂けるのではないか、と思っています。
というのは、この本は、子どもと大人の関係性、について、書いている本だからです。たまたまぼく自身が親になってみて、改めて子どもとの関係で悩んだりモヤモヤすることもありました。でも、それは僕が子ども時代に親との関係でモヤモヤしていたこともあったり、その当時は「そういうもんだ」と思い込んでいたけれど、よくよく考えたらそれって変だよな、と親になってやっと気づいたこともあります。
そういう「子ども時代の経験」を捉え直すために、書き続けてきた部分もあります。あなた自身の子ども時代の経験とか、親や大人との関係性を思い出しながら、読んで頂ければ嬉しいです。

Q:ブログを見ていても、いつも難しい文章を書いているけど、私にもよめますか?

A:読めます! この本は、子育てで疲れ切っているパパママでも読める内容、にするために、できる限り、わかりやすく書いています。
今回は、現代書館のタフでチャーミングな編集者の向山さんと二人三脚で書き続けてきたのですが、彼女に「ここは難しい・読みづらい・もう少し言い換えてほしい」と言われた箇所は、全て書き直して、できる限りするっと読める内容にしました。
とはいっても、レベルを下げた、とかそういう話ではありません。ぼく自身が伝えたいと思ったことを、これまで一人で書いていたら、ついつい難しい熟語や言い回しで書いていたのを、向山さんに助けてもらって、より読みやすい形に開いて欠くことが出来た、と思っています。なので、安心して読んで頂ければ幸いです♪

Q:子育て体験記って、ありきたりではありませんか? 赤の他人の知らない経験を読んでもなぁ、と、ためらいがあります。

A:そうですよね。「オレはこんなに頑張っている!」とか「イクメンすごいぜ!」とか、そういう自慢系って、読んでいて疲れますよね。
ご安心ください。そういう自慢系とは真逆です(^_^) むしろ、子どもや妻と向き合う中で、おろかだったり未成熟だったりする、ぼく自身のアホさ加減を、遠慮無く書いております。自慢系より、トホホ系、です。
ただ、もちろん単純に他人のトホホを読まされてもたまらん、というのも、僕が読者なら、同じ事を思います。なので、あくまでもn=1という僕の個人的トホホ経験なのですが、それが、多くの子育て中の父親のモヤモヤにアクセスしたり、更に言えば、日本社会の生きづらさ、働きづらさの問題にもアクセスしているのではないか、と思いながら、書き続けてきました。

Q:この本を読んだら、どんなメリットやお得がありますか?

A:すいません。メリットやお得感は・・・具体的にこうだ、と明言できません。ただ、なぜ僕たちはこんなにも色々なことに効率性や生産性を求めるのだろう、とか、費用対効果とかメリットとかお得感、にしばられているのだろう、ということは、もしかしたらこのエッセイを読んでいたら、感じるかもしれません。
子育てをし始めて、一番ぼく自身が問い直しているのは、実はこの部分だったりします。ぼくは必死で生きてきて、自分の業績とかキャリアとか追い求めて生きてきました。でも、そうやって成果至上主義になることで、メリットやお得を追い求める主体になることで、見失っているもの、見えなくなっているものが、沢山出てきました。
子育てって、その真逆、なんですよね。娘のお世話をすることに、メリットやお得感はありません。むしろ、ケアしなければならない相手と向き合う、ということは、そういうお得感や生産性とか効率性と全く関係のない、異なる世界なのだと思っています。そして、そういう「ただ何でも無い時間を共にする」「子どもを待ってみる」ことによって、いかに自分本位の生き方をしてきたか、を捉え直す経験を、何度もしてきました。それは、本の中にも書いています。
そういう、別の時間、別の経験を、読者の皆さんと共有出来たら嬉しいな、と思っています。

Q:子育ての具体的なノウハウが書かれているのですか?

A:すいません。僕は幼児教育とか保育が専門ではないので、具体的なノウハウはよくわかっていません。
むしろ、子どもと向き合う親の一人として、子どもやパートナーとどのように対話していけば良いか、は、ずっと考え続けてきました。言葉をうまく話せない、そのスキルがまだ発達していない娘を前に、子どもの意思表明をどのように理解すれば良いのだろう、そのために親に求められる心持ち(レディネス)ってどんなものだろう、と考えてきました。
あと、子育てにおいて共に関わり合いパートーナーとの関係性が、子どもを育てる際に決定的に重要になる、とも感じています。ぼく自身も妻と何度もぶつかり合い、話し合い、対話をずっとくり返しくり返し継続してきました。そんなプロセスも書いています。

Q:子育て中で忙しくて、全部読める自信がありません

A:毎回4000字程度の読み切り連載を続けてきたものが土台になっています。一つ一つのエッセイは、そんなに長くはありません。なので、気になるタイトルの章だけお読み頂いてもよいです。で、オモロイとかひっかかりを感じたら、他の章も読んで頂けると嬉しいです。

Q:他のあなたの本は読んできたけど、今回はちょっとタイプが違いそうなので、パスしようかな、と思っております。

ちょっと待ってください!
確かに表紙はめっちゃ可愛い内容に仕上げてくださったし、今までの硬派な!?内容と、一見違ってみえます。でも、読んでくださった方の中には、「当たり前をひっくり返す」「枠組み外しの旅」の子育て版ですね、という感想も頂いております。
もし、私の他の書籍を手に取ってくださっている、そんな奇特な方がいらっしゃるなら、この本を読んで頂けることで、これまでの本で伝えたかった事を、よりバージョンアップ&進化して、わかりやすく伝えられているのではないか、と思います。竹端がジタバタするなかで、今まで理論として語ってきたことを生きるのがどう難しいのか、を苦悶しているのも、ある種のクスリと笑えるポイントです。
なので、どうか、パスしないでくださいませ。

Q:なんでこんな文章を書いたのですか? そんなに本を売りたいのですか?

A:はい、そうです!!!!!

・・・だけで終わらすと、あまりに下世話なので、一言付け加えさせてください。ぼく自身、初めてのエッセイだし、これまで子育て関連で積極的にメディアなので発言してきた訳でもない、一人のオッサンで父親初心者が語っているので、なかなか注目されなかったり、皆さんの目に触れる機会がないと思うのです。
なので、こうやって、皆さんの目に直接触れるメディアで、宣伝をさせてもらい、少しでも関心をもってもらえたら、と思っています。中身は結構おもろい内容にしあがった、と思っています。でも、本を書く努力、だけでなく、皆さんに関心を持って頂くのも、それと同様に、エネルギーが必要です。
近所の商店街で、ビールケースで作った即席舞台の上で新曲を披露する演歌歌手のつもりで(たとえがかなり昭和!)、皆さんに色々な形で知って頂ければ、と思っております。

よかったら、お手にとってくださいませ<m(__)m>

そして、読んだ上でのモヤモヤや感想を、ツイッタのハッシュタグ(#家族は他人じゃあどうする)でつぶやいてくださっても、嬉しいです。

投稿者: 竹端 寛

竹端寛(たけばたひろし) 兵庫県立大学環境人間学部准教授。現場(福祉、地域、学生)とのダイアローグの中からオモロイ何かを模索しようとする、産婆術的触媒と社会学者の兼業。 大阪大学人間科学部、同大学院人間科学研究科博士課程修了。博士(人間科学)。山梨学院大学法学部政治行政学科教授を経て、2018年4月から現職。専門は福祉社会学、社会福祉学。日々のつぶやきは、ツイッターtakebataにて。 コメントもリプライもありませんので、何かあればbataあっとまーくshse.u-hyogo.ac.jpへ。